今回は、カラダに効く栄養の基本をご紹介していきます。
さまざまなカラダの不調があるけど何を食べたらいいのか、何を食べてどこに効くのか、気になりますよね。
カラダの中は、意外と複雑にわかれていて、きちんとバランスを考えると納得できるんです。
ぜひ参考にしていただき、より健康を目指していきましょう。
ポイント
私たちのカラダは「気」「血」「水」の３つの要素によってわかれているといわれています。
「気」・・・活動するための生命エネルギーです。
カラダのすみずみに栄養を与えたり、臓器を動かしたり、呼吸や体温などの生命活動を維持したりと重要な役割を果たしています。
「血」・・・栄養をカラダ全体に行き渡らせる赤い液体です。
全身に栄養を行き渡らせ、「心」にも栄養を届けます。
「水」・・・血液以外の体液すべてです。
津液（しんえき）ともいわれ、「血」以外の汗や涙、唾液、胃液、リンパ液を含む体液のこと。体内の水分バランスを調整する働きをします。
不足すると関節が動かなくなったり、歩けなくなったりします。
この３つの要素が、カラダを支える３本の大黒柱といわれています。
ポイントその２
すべての食材には、性質や作用があります。
そして、「五味」「五性」「五臓」にわけられます。
これを養う食材を食べることで弱っている部分を元気にすることができます。
では、１つずつ見ていきましょう。
五性
食材には、カラダを温めたり冷ましたりする性質があります。
・寒性・・・（性質）カラダを冷やし、こもった熱をとる。
（効能）のぼせ、ほてりをしずめる。イライラや興奮をしずめる。
（主な食材）たこ、あさり、なす、ゴーヤなど。
・涼性・・・（性能）湯冷ましのように熱を落ち着かせる。
（効能）のぼせ・ほてりをしずめる。
（主な食材）ほうれん草、アスパラガス、レタス、大根など。
・平性・・・（性質）カラダを冷やすことも温めることもない。
（効能）毎日食べても問題ないが、体質に合わせてバランスよくとる。
（主な食材）鶏肉、卵、にんじん、じゃがいも、キャベツなど。
・温性・・・（性質）「気」「血」を巡らせてカラダを温める。
（効能）新陳代謝を高める。
（主な食材）牛肉、鮭、あじ、えび、長ネギ、まいたけなど。
・熱性・・・（性質）「温性」より強く、「気」「血」を巡らせてカラダを温める。
（効能）新陳代謝を高める。血行を促進させる。
（主な食材）にんにく、唐辛子、こしょう、シナモン、羊肉など。
五味
食材には、５つの味がありそれぞれ効能があります。
・酸味・・・（作用）収れん作用
（効能）汗や鼻水など体液を体内に留める。ストレスを解消する。
（主な食材）トマト、いちご、レモン、梅干し、酢など。
・甘味・・・（作用）滋養強壮・痛みや緊張の緩和
（効能）胃腸の働きを助ける。疲れやだるさをとる。痛みをやわらげる。緊張をほぐす。
（主な食材）豚肉、卵、にんじん、いも類、バナナ、砂糖、バター、はちみつなど。
・辛味・・・（作用）発汗、発散作用
（効能）発汗を促し、カラダを温める。寒気や熱、湿気を発散させる。「気」「血」を巡らせる。
（主な食材）ねぎ、しょうが、にんにく、青じそ、唐辛子、こしょうなど。
・鹹味・・・（作用）排出作用
（効能）硬いものを軟化させて体外に排出する。便秘を改善する。
（主な食材）いか、たこ、えび、昆布、のり、みそ、しょうゆなど。
・苦味・・・（作用）排泄、鎮静、消炎作用
（効能）老廃物を排泄させる。余分な熱をとる。
（主な食材）ピーマン、ゴーヤ、みょうが、緑茶など。
五臓
私たちが生きていくために必要な働きや機能。「五臓六腑」という言葉は、ここからきています。
・肝〈胆〉・・・養う五味は「酸味」。
「血」の調整や「気」の循環を担う。臓器もサポートする。
・心〈小腸〉・・・養う五味は「苦味」。
すべての臓腑を統括して、みずからも働く。
・脾〈胃〉・・・養う五味は「甘味」。
飲食物から「滋養物質」をつくり、全身へくまなく運ぶ。
・肺〈大腸〉・・・養う五味は「辛味」。
酸素を全身に送り、カラダを守る。
・腎〈膀胱〉・・・養う五味は「鹹味」。
生命活動の維持や成長を司り、全身の水分代謝にも関わる。
これらがすべてつながっていて、どれか１つでも弱るとカラダにいろいろな不調が現れます。
バランスよく栄養を摂るのは、なかなか難しいですが不調が起きないためにも、また健康でいるためにもぜひ、意識してみてください。
みなさんが健康でありますように愛を込めて…
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